2015年12月4日金曜日

菱ヶ谷遺跡を観光資源として有効活用すること

昨日の本会議では不動産取得の議案について質疑しました。
この不動産は千提寺菱ヶ谷遺跡が発見された場所で、遺跡を保存し市の文化財指定に向けての調査研究を行うために取得し活用するとした議案でした。私はこれからの利用スケジュールや元々この土地は何に活用しようと考えていた場所だったのかをまず質問しました。
これから数年にわたって発掘調査が行われ、調査が終了した場所は埋めもどし公開すること、本来はキリシタン遺物史料館の建替用地として検討していたことを確認した上で、下記の通り私の考え方を述べました。

茨木というのは弥生時代から始まって様々な時代の遺構が数多く見つかる、歴史遺産があふれる土地柄だと思うんですね。今ご答弁いただいた調査研究を進めていただくことは最もなんですが、私はこれをシティプロモーションの分野でも最大限活用していただきたいと思っています。現在本市が他市と比べて劣っている観光人口、元になる観光資源がないからではなく、埋もれている観光資源を活かしきる工夫をすることで変わってくるのではないかと考えます。今後数年かけて行われる調査の過程を広く公開し、市民だけでなく市外からも足を運んでいただける、私はそれほどの財産だという認識を持っておりますので、社会教育振興課とまち魅力発信課の連携での効果的な発信を期待するものですが、お考えをお聞かせください。

次に元々この場所に建設を予定されていたキリシタン遺物史料館について、ふさわしい代替地を選定中とのことですが、今回のように土地取得を前提とした方法以外の検討も必要だと考えます。私はこの際ですから、千提寺地区の豊かな自然を残しながらキリシタン遺物史料館の移転を実現する方法として、北辰中学校跡地を活用することを提案いたします。
この場所は教育施設として地元のみなさんに長年親しまれてきた施設です。この間の山間部の開発行為で発見され増えているキリシタン遺物の保管展示するための場所も広さも十分にあります。地元のみなさんが慣れ親しんだ場所を交流施設として整備することで、違和感なく地元にも受け入れられるのではないでしょうか。廃校になった場所を利活用し観光資源として再生に成功している事例は全国にいくつかあります。現在検討されているPFIでのどこにでもある呼び込み型の施設として多額の税金をかけて、地元との関係性をなくしてしまう整備ではなく、引き続き地元のみなさんが自分たちの通える場所と思ってもらえる整備を行い、観光拠点にもすることは莫大なお金をかけなくても実現可能だと考えます。現在里山センターを拠点として森林ボランティア活動が発展しているように、この場所を拠点に隠れキリシタンの里を散策できるような整備はできるのではないでしょうか。

この点について見解をお聞かせいただけるようであればお願いいたします。

本会議終了後、担当部長と話しましたが、キリシタン遺物史料館の建替予定地は、現在遺跡のすぐ横に検討中とのこと。たくさんの方が足を運んでいただけるような整備を検討中とのことでした。

茨木市は観光資源のたくさんある街です。これをどう活かしきるか、うまくアピールできるかは市の市民を巻き込んだ積極的な施策展開と併せて
『私たちのまち茨木』という思いを市民の中にどう根付かせるのかということも大切ではないかと感じています。