2018年2月8日木曜日

2月臨時議会の顛末

 6日から行われていた2月臨時議会が先ほど、午後10時前に終わりました。

 茨木市議会は1月に市会議員選挙が行われるため、毎年2月には議長などを決める役員選考の臨時議会が開かれます。茨木市議会の議会先例集(いわゆる市議会のルールブック)によると、
「役員選考に当たって、選考委員会を設置する場合は、議員の動議により選考委員会を設置し、その選考委員会の中で正副議長以下、議会関係全役職につき調整する」とあります。

 6日の本会議では議長の辞職願が出された後、動議により役員選考委員会が開かれるという流れになりました。そこで私は今回、日本共産党の役員選考委員として選考委員会に入りました。

 役員選考委員会では自民党が委員長となり議長と副議長人事の調整に入りました。
 結論を言うと、3日間の議会日程のうち、3日目の朝になっても委員長は人事案をまとめることができず、役員選考委員会は解散することとなり、議長は本会議で選挙を行うことになりました。
 そして議長は会派に所属しない桂睦子議員、副議長は大阪維新の会の大野幾子議員に決まりました。

 3日間の役員選考委員会の流れの中で委員長の自民党が果たした役割は、少数会派の日本共産党には議長も副議長もわたせないのでおりてほしいというだけ、それならどうしたいのかも示せないまま時間だけが過ぎ、最終的に人数の多い会派(公明党と自民党)に議長と副議長を選任してほしいというものでした。あまりにも調整能力のなさ、大会派であるというおごりに驚いたというのが、私の正直な感想です。これは役員選考委員会の確認事項にある「議員全員の中から、会派の別なく議長の最適任者を選出する」ということにも反しています。
 
 議会はその後、各派代表者会議を開いて常任委員会や府で広域的に行われる水道議会などに出て行く市議会選出議員などを決めるのですが、議長にも副議長にも選ばれなかった最大会派の自民党と公明党は、今回の体制に協力しないぞと言わんばかりに、これまで問題なく調整されていた常任委員会の正副委員長も一切引き受けないという態度に出たのです。
 日本共産党は選挙の結果が自分たちの意に沿わないからといって、議会運営を投げ出すようなことはしたことがありませんから、これにも驚きました。

 そして一番びっくりしたのは、監査委員の選任に対して、日本共産党には監査委員を渡したくないという態度を露にしたことです。(今後、議事録や本会議の録画中継が市議会HPで公開されますのでご覧ください)
 
 今回、茨木市議会始まって以来、市長推薦による監査委員の選任に同意を求める案件に対して、自民党が反対討論を行いました。その内容は「ここ25年ほど遡って調べたが、自分の知る限り日本共産党からは監査委員を出さないことが茨木市議会としての伝統だ」「日本共産党は毎年予算に反対し組替動議を提出し、決算にも反対している」「市長提案に反対するような党が監査委員をしても良いのか」など、日本共産党を議会人事からこれまで排除してきたことを明言する内容で、監査委員としての職務が遂行できない理由は何一つ述べられませんでした。

 これに対して会派に所属しない山下慶喜議員が賛成討論を行い「人事案件に対する反対討論など始めて聞いた」「自民・公明で議長・副議長をとってきたのにとれないことへの腹いせにしか聞こえず大人気ない」「この人事に反対する議員の誰よりも熱心に議会活動をしてきた議員を排除するなど悪しき伝統だ」「議員は対等平等であるはずだが、討論からはその立場が見られない」と最もな意見が述べられました。

 他市では議会推薦で監査委員の職に日本共産党議員が就いている事例はたくさんあります。
 まさに日本共産党を除く枠組みで市政運営をしたいと明言したことに、多数派のおごりとはこういうものかと呆れました。
 このような議会運営が本当の意味での議会制民主主義なのかが問われます。

 私はこれまで5年議員活動をしてきて、どの政党よりも市民の願いを議会にまっすぐ届けられる政党は日本共産党であると自負しています。これから新たな体制のもと、日本共産党の果たす役割や責務は今まで以上に大きくなります。
 さらに市民の願いに応えられる政党に成長しなくてはと感じた2月議会でした。