2015年12月17日木曜日

12月議会に寄せられた請願に対する賛成討論

 12月議会の最終本会議では、請願に対する賛成討論を行いました。
以下、発言した内容を掲載しておきます。

 日本共産党を代表いたしまして、請願第4号「乳・幼児期から学童期までの保育・学童保育、子育て支援施策の拡充を求めることについて」その願意はもっともであり、採択すべきとの立場から討論を行います。

私はこの請願を受けるにあたり、請願者のみなさんからお話を伺う機会がありました。その内容を大きく3点にわたりご紹介し、それぞれについて私の意見も併せて述べさせていただきます。

 1点目に保育の問題です。公立保育所では今年度2ヶ所の保育所で内装工事を行う予定でしたが行われていません。そのお金はどこに回されたのか?待機児童保育室あゆみの雨漏りの改修費用として使われたそうです。あゆみは開設当初1億円もかけて保育室として使用できるように工事を行ったにも関わらず、わずか1年足らずで雨漏りとは、建物自体の老朽度合いを見極めもせず保育室という箱さえ作れば良いという安易な工事だったのかと疑問を感じざるを得ないのですが、市は公立保育所の改装費用として計画していたお金を流用し工事を行いました。
本来、緊急を要する工事は補正予算を組んで対応すべきです。施設改善されるはずの保育所では次の予算がつくまでそのままの状態で保育が行われます。これが子どもたちの最善の利益を守っている状態と言えるのでしょうか。

 また保育料の問題では、公的保育施設に入所できた世帯では保育料の多子減免が適用されます。しかし自分で選んだわけではなく公的保育施設が満杯だからそこしか選択肢のない待機児童保育室に入室した世帯には多子減免が適用されません。保育所に申し込みながら入所できない責任の所在は、いつまでたっても待機児童を解消するだけの計画が立てられない市の責任です。こういった世帯にも多子減免は積極的に適用すべきです。

 昨今、発達が気になる子どもたちが増えている現状にあって、心理士の保育所や幼稚園への巡回は必要不可欠な要素となっています。しかしこの心理士の巡回は小規模保育施設では行われておらず、3歳児以降の連携施設で連携が図れない、大変な実態が保育現場では危惧されています。

 こういった問題が起こる背景には、国による保育制度の規制緩和があります。保育現場で働く側も預ける側も常にこの実態にさらされ、保育の質が悪くなる実感に危機感を抱いているからこそ、直接の砦となる自治体に対して、防波堤になってほしいという請願が、切実な思いが議会に届けられるのではないでしょうか。
そもそも、保育とは一定の要件のもと認可する施設で行うべきことから、児童福祉法第24条1項は自治体の保育実施責任を明確にしているのです。法に基づいた保育を実施してほしいと請願されている方々に対して、自治体として本来保育所を希望する子どもは全て認可施設に措置すべきとの法の趣旨を理解しているのであれば、認可でも認可外でもかまわないとする意見の開陳は慎むべきです。

 2点目に学童保育についてです。今回任期付短時間職員採用制度について、一定の改善が図られたことは、この間請願され続けたみなさんの思いを反映したものであり、日本共産党としても継続的に取り上げてきた問題として歓迎する立場です。しかし必要なのは経験がものを言う現場にあって、働き続けてもらえる、働き続けたいと意欲の持てる雇用形態ではないでしょうか。だからこそ子どもとの関わりで、専門性の活かせる雇用形態に改善し、働き続けたいと思える環境を、市が積極的に整えることではないでしょうか。請願者が明らかにしたように、今年は年度当初から指導員が欠員状態で保育がスタートしています。子どもにとっても指導員にとっても新制度の始まりで大変な思いで始まった年だったのではないでしょうか。本来専門性が発揮されやりがいが感じられるはずの長期休業中の保育は、短時間雇用制度であるがゆえにぶつ切りにされる、専門職だから任期付と言いながら、賃金は市民課の窓口に配置されている任期付職員と同等ではなく低いとなれば、なおさら働き続けたいという意欲もなくなるのではないでしょうか。
このような現状を把握しているのであれば、任期付短時間雇用制度が安定した職種のように主張するのは見当違いです。

 3点目に子ども医療費助成制度についてです。この問題では4人のお子さんを育てる方から実体験を伺いました。以前に住んでいた吹田市では所得制限もなくお金の心配をせずに子育てをしていたところ、茨木市に引っ越してきてから3人目が喘息で入院し所得制限にかかるため状態が落ち着いた途端、お金の心配をしなければならず、とにかく早く退院させてほしいと頼み込んだこと、次の4人目は生まれて3日後に原因不明の腸炎で救急搬送され、GCUに2か月間入院することになり、母親自身が産後で大変な中、上の子の保育施設を探し、下の子の病院に通って精神的にも肉体的にも大変な中、頭から離れなかったのは医療費のことだったそうです。
安心して医療が受けられることの違いを実感しているからこそ所得制限をなくすことに強い思いを持っておられました。この所得制限は受給資格者の所得によって決まります。この方は専業主婦でご主人の所得が所得制限を超えたところという状況であったそうですが、一方で共働き世帯で2人合わせてこの方と同水準の所得がある家庭では、受給資格者の所得としては基準額以下となるため医療費助成を受けられる対象となります。
同じ所得でも医療費助成が受けられる世帯と受けられない世帯の出るような差別を生む所得制限は廃止すべきです。

 以上3点にわたって述べた事例は、子育てしている当事者やそこで働くみなさんの声のほんの一部でしかありません。しかし一部でもこれだけ子育てしにくいと感じる市政が、本当に子育て日本一と言える自治体と胸をはっていえるのでしょうか。
請願趣旨の最後に述べられている「今の保育水準を守りさらに拡充し、茨木市として子どもの最善の利益を守り、少子化を乗り越えすべての子どもたちに格差なく良質な環境・保育内容を保障する」とは、必要としている人に必要なものが行き渡る状況を指すのだと思います。
市が提案する計画に甘んじるのではなく、積極的に議論する議会を市民は求めているのだと感じています。自分が議論した内容を伝える、その立場での意見の開陳こそ請願者のみなさんとの心の通ったやりとりとなるのではないでしょうか。
議員各位のご賛同をお願い申し上げ、討論といたします。ご清聴ありがとうございました。

 市民のみなさんからいただいた請願は残念ながら賛成者少数で不採択となりました。
今後も引き続き、市民の声を議会に届けて頑張ります。

2015年12月10日木曜日

市民の願いを反映した保育行政に

 本会議では保育行政についても4点にわたって取り上げました。

①庄保育園の移転について
 茨木市では待機児童解消のため、既存施設の建替などを行い定員増を図っています。
庄保育園は現在の場所では定員を増やすだけの建替はできず、場所を移転する計画を打ち出していました。予定では来年10月開園予定で、安威川と斎場の間にある市有地への移転を検討していました。その進捗状況の確認と保護者への影響について質疑を行いました。
私が懸念していたのは、10月という年度途中での移転についてです。川を挟んでの移転は毎日送り迎えをしなければならない保護者にとっても大変な負担となります。保護者への説明で出された意見を聞くと、私の心配していた声もありました。こういった保護者の声を受けて、保育園側は移転を2017(平成29)年4月に変更することを決めたそうです。
ただ、安威川の東側からは保育園が一つなくなることになります。この地域はJR総持寺駅の開駅に向けて、マンションも建設されており、子育て世帯がさらに増えることになります。そういった特性を考慮し、現在の庄保育園の場所は公的保育施設として引き続き使用する方向での検討を行うよう求めました。
市民のみなさんのご意見も積極的に市へ届けてください。

②官学連携による人材確保について
 保育制度が大きく変わっていく中で、保育施設の形態も多様化していきます。市の方針では、今後は認定子ども園での拡充を計画しており、保育施設で働くみなさんには、保育士資格だけでなく幼稚園教諭の免許も必要となります。働きながら資格取得の時間を作ることは本当に大変な上に、通う場所が堺市や京都など遠くまで行く負担は相当なものです。
幸い茨木市にはこういった点で連携できる大学があります。資格取得と仕事を両立できるよう、市が積極的に働きかけてはどうかと提案しました。

③保育士の確保策について
 この問題は9月議会で質疑を行ったのですが、時間が足りず、もう少し議論をしておきたいと思い取り上げました。
9月の時点で臨時保育士は6人も欠員が出ていました。臨時保育士を募集しても集まらない中、現時点ではどのように変化したのか伺いました。結果は2名の欠員でした。
これに対し市は全国的な保育士不足が原因と責任転嫁に終始しました。
しかし正規保育士の採用試験には、去年が46人、一昨年が101人も応募しています。働く側は正規雇用を求めているのだから、安定した雇用での保育士確保を行うよう求めました。

④学童保育指導員の確保策について
 今年は学童指導員の雇用形態が任期付短時間職員となって6年目の年です。3年任期の雇用制度となっているため、採用試験を行う年となります。
日本共産党はこれまで、学童保育指導員は経験を積み重ねることにより保育の質を向上させることができることを取り上げてきており、経験を重視した採用制度に改めるよう求めてきました。こういった立場から、今年の試験では変更点があるのか確認したところ、現在任期付職員として働いている指導員はすでに一般教養などの知識を有していると判断し、1次試験を免除する変更を行ったことが明らかとなりました。
これまで訴え続けてきたことが実を結んだ結果を歓迎するとともに、引き続き改善に取り組む決意を新たにした質疑となりました。

 補正予算質疑は10分間しかありませんが、審議会と保育行政の2点で改善点や成果の見える質疑ができました。取り組む課題はたくさんありますが、市民のみなさんの思いをつなげ市政に活かせる質疑に全力を挙げてまいります。

2015年12月6日日曜日

審議会をより市民に開かれたものに〜

 12月議会の補正予算に対する質疑は、審議会と保育行政をテーマに行いました。
今回は審議会についてどのような質疑を行ったのかご紹介します。

<審議会について>
このところ開催されている審議会について、運営や開催のお知らせはどのように決められているのかと疑問に思うことがあり質疑しました。
審議会は
 『審議会委員の選任基準に関する指針』
 『審議会委員の公募実施要領』
 『会議の公開に関する指針』  
この3つの指針や要領に基づいて運営や広報などが定められているそうです。
この内容について確認と改善を求めました。

さまざまな視点から取り上げましたが、ここでは会議開催の周知にしぼって取り上げておきます。

 『会議の公開に関する指針』は情報公開条例第29条に基づいて定められています。指針第6で会議開催の公表について、一時保育の手続きを行う場合は3週間前、そうでない場合は1週間前に周知するよう定めています。
その上で周知方法について「掲示場への掲示及び市ホームページへの掲載は必須とし、広報誌についても、おおよその日程が決まった段階で掲載依頼するなど、できる限り掲載するよう努めてください。なお、市ホームページへ掲載する際には、当該ページが『イベント・審議会・行事予定』に表示されるよう、担当課で設定を行ってください」と詳しく説明されています。

私はこの指針が本当に守られているのか確認をしたところ、審議会を運営する担当部署任せになっており、きちんと運用されているかの確認はしていないとのことでした。

情報公開条例第29条では「市民の市政への参加をより一層推進し、市政の公正な運営を確保する」としており、審議会委員に選任されることだけでなく傍聴することも、市民にとっては市政を知るための重要な方法です。市のホームページの『イベント・審議会一覧』は2番目に数多く閲覧されているページなのに、審議会のお知らせはほとんど掲載されていないのが実態です。
私は市が定めている指針の運用を今一度徹底していただくこと、ホームページの掲載をきちんと行っていただくことを求めました。
 審議会制度を形骸化するのではなく、市民に開かれたものとなるよう運用方法の改善の提起も行いました。

この問題は、8日に開催される文教常任委員会でも引き続き取り上げてまいります。
委員会はインターネット中継がありませんので、ぜひ市役所へ傍聴にお越しください。

2015年12月4日金曜日

菱ヶ谷遺跡を観光資源として有効活用すること

昨日の本会議では不動産取得の議案について質疑しました。
この不動産は千提寺菱ヶ谷遺跡が発見された場所で、遺跡を保存し市の文化財指定に向けての調査研究を行うために取得し活用するとした議案でした。私はこれからの利用スケジュールや元々この土地は何に活用しようと考えていた場所だったのかをまず質問しました。
これから数年にわたって発掘調査が行われ、調査が終了した場所は埋めもどし公開すること、本来はキリシタン遺物史料館の建替用地として検討していたことを確認した上で、下記の通り私の考え方を述べました。

茨木というのは弥生時代から始まって様々な時代の遺構が数多く見つかる、歴史遺産があふれる土地柄だと思うんですね。今ご答弁いただいた調査研究を進めていただくことは最もなんですが、私はこれをシティプロモーションの分野でも最大限活用していただきたいと思っています。現在本市が他市と比べて劣っている観光人口、元になる観光資源がないからではなく、埋もれている観光資源を活かしきる工夫をすることで変わってくるのではないかと考えます。今後数年かけて行われる調査の過程を広く公開し、市民だけでなく市外からも足を運んでいただける、私はそれほどの財産だという認識を持っておりますので、社会教育振興課とまち魅力発信課の連携での効果的な発信を期待するものですが、お考えをお聞かせください。

次に元々この場所に建設を予定されていたキリシタン遺物史料館について、ふさわしい代替地を選定中とのことですが、今回のように土地取得を前提とした方法以外の検討も必要だと考えます。私はこの際ですから、千提寺地区の豊かな自然を残しながらキリシタン遺物史料館の移転を実現する方法として、北辰中学校跡地を活用することを提案いたします。
この場所は教育施設として地元のみなさんに長年親しまれてきた施設です。この間の山間部の開発行為で発見され増えているキリシタン遺物の保管展示するための場所も広さも十分にあります。地元のみなさんが慣れ親しんだ場所を交流施設として整備することで、違和感なく地元にも受け入れられるのではないでしょうか。廃校になった場所を利活用し観光資源として再生に成功している事例は全国にいくつかあります。現在検討されているPFIでのどこにでもある呼び込み型の施設として多額の税金をかけて、地元との関係性をなくしてしまう整備ではなく、引き続き地元のみなさんが自分たちの通える場所と思ってもらえる整備を行い、観光拠点にもすることは莫大なお金をかけなくても実現可能だと考えます。現在里山センターを拠点として森林ボランティア活動が発展しているように、この場所を拠点に隠れキリシタンの里を散策できるような整備はできるのではないでしょうか。

この点について見解をお聞かせいただけるようであればお願いいたします。

本会議終了後、担当部長と話しましたが、キリシタン遺物史料館の建替予定地は、現在遺跡のすぐ横に検討中とのこと。たくさんの方が足を運んでいただけるような整備を検討中とのことでした。

茨木市は観光資源のたくさんある街です。これをどう活かしきるか、うまくアピールできるかは市の市民を巻き込んだ積極的な施策展開と併せて
『私たちのまち茨木』という思いを市民の中にどう根付かせるのかということも大切ではないかと感じています。

2015年12月3日木曜日

今日から12月議会が始まります

本日12月3日から15日までの日程で12月議会が開会されます。
私、大嶺さやかは下記について質疑を行います。

1)不動産取得について
 千提寺で発見された隠れキリシタンの墓地である菱ヶ谷遺跡のための不動産購入についての議案で質疑を行います。

2)補正予算質疑
 ①審議会について
  1.審議会の運営について
  2.審議会の後方について
  最近の審議会のあり方で感じるところを取り上げ改善を求めます。

 ②保育行政について
  1.庄保育園の移転に伴う問題について
   ・在園児への配慮について
   ・跡地活用について
  2.官学連携による人材確保について
  3.保育士の確保策について
  4.学童保育指導員の確保策について
  9月議会で質疑した続きで明らかにしたいことや届いている要望などをもとに質疑を行います。

本会議は本日と明日、10時から開会します。私の質疑は午後からだと思いますが、今、市政についてどのようなことが議論されているのか、ご覧になってください。
議会はインターネットでも同時中継を行っております。ぜひそちらもご活用ください。

2015年11月27日金曜日

臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給付金の申請はお忘れなく

 12月議会に向けて議案書に目を通し、わからないことや疑問に思うことを担当課に問合せて、議会の中で質疑する必要があるかどうかを検討しています。

その中で驚いたことがありました。
臨時福祉給付金と子育て世帯臨時特例給付金についてです。
この給付金は、国が消費税を8%に増税した時、低所得者や子育て世帯の負担軽減のために、申請すればもらえる制度として作りました。増税分を賄えるほどの金額ではないにしても一時的な収入はどの世帯でも助かるものです。しかし昨年度の申請率は76%に留まったことが、補正予算書を精査する中でわかりました。
市が対象となる世帯にはハガキでお知らせもしていたのに、申請しない方が2割以上もいることに驚きました。

日本の国(政府だけでなく地方自治体も含めて)は、税金など取ることには熱心だけど返したり給付したりすることは申請制にし、受け取らないものが悪いような制度にしてしまっています。制度を知り賢くなることが国民の権利をしっかり行使できる手段となっています。昨年度給付金を受け取られていない方は、何か事情があって受け取らないのか、知らなくて申請ができていないのか疑問に思いました。

今年度もこの給付金は申請した方に支給されています。現在申請受付期間中で、来年の2月3日までとなっています。この制度は申請書を郵送でも受け付けています。事情があって市役所まで足を運べない方も郵送で申請できます。ぜひ忘れず申請してください。

 私は昨年、別件で相談を受けた方のお話をお伺いする中で、確定申告をきちんとすればこの給付金の支給対象となることに気づいて申請するよう勧めた方がありました。
支給対象となるハガキが来ていない方でも対象となる場合もあります。今回は市が配布している案内のリンクを貼り付けておきますので、ぜひお目通しください。
よくわからないという方は、大嶺さやかの相談会へお気軽にお越しください。


http://www.city.ibaraki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/86/tirasi.pdf

2015年11月26日木曜日

東海・近畿ブロック女性農業委員研修会

  私は今、議会選出の農業委員です。女性農業委員の研修会があると事務局に声をかけていただき参加してきました。
事前にいただいた次第には、気になっていた「農業女子プロジェクト」について近畿農政局からお話が聞けるということで楽しみにしていました。
驚いたのは農業就業人口に占める女性の割合が、2014年で50.4%もあるということ。
ご夫婦で農業に従事している方が多いことを考えれば、当たり前なのかもしれませんが、先日参加した大阪府農業委員大会でのスーツ姿の人たちしかいなかった印象からすれば女性はどこに埋もれているのかと考えさせられました。
 現状として「女性が参画している経営体は販売金額が大きく、女性役員・管理職がいる経営は売上や収益力が向上する傾向が見られる」と統計などを活用して分析され、農業に果たす女性の役割が非常に大きいことが紹介されました。(株)日本政策金融公庫の調査結果では、女性役員・管理職の有無で融資後3年間の売上高増加率に13.6ポイントも差があることが示されていました。
このような状況の中、女性の活躍による農業振興策の一つが「農業女子プロジェクト」というわけです。

このプロジェクトには「私の仕事は農業です」と言えて「自分の農業をもっと発展させたい」意欲のある農業女子が372名登録されているとのことでした。企業との共同プロジェクトで、カラフルなボディカラーの軽トラックの開発や、女性でも扱いやすい農機具の開発など様々な取組みに加えて、地域ごとに交流会を行ったりと活発な活動の様子が紹介されました。

 その後、ひょうご女性農業委員ネットワークから2名の方が活動事例を報告されました。ここで印象に残ったのは、女性農業従事者は夫の付属物として農業に従事しているのではなく、自分が農業の主体者・共同経営者として生き生きと農業に取り組んでおられる姿です。
私は以前業者団体に勤めており、業者婦人の地位向上の運動に携わってきました。この時、男性が事業主で営業されている場合は夫に遠慮しながら気を遣いながら手伝う女性の姿がありました。まさに女性の地位向上を求める声は、所得税法56条(個人事業主による配偶者と親族への対価の支払いを、税法上、必要経費として認めない規定)廃止の運動へとつながりました。女性農業者の実態は地位向上を求めるより先を、すでに自分たちが主体者として取組まれているという点では、本当に所得税法56条は必要ないなと感じました。
最後はグループに分かれてのディスカッション。
長年農業委員を続けられている方や私と同じように農業委員活動を始めたばかりの人、私と同世代から70代まで幅広い女性農業委員との語らいは私にとても良い刺激を与えてくれました。
高齢化、後継者、獣害対策、農地集積などそれぞれが日頃抱えている悩みが出され、自分の経験を踏まえて意見を交流し合う場となりました。

特に改正後の農業委員会で、農業委員の総数が減る中、女性農業委員の活躍をどう補償するのかという面での不安なども出されましたが、男女共同参画社会の形成に対する機運が高まる中農林水産省から、農業委員に占める女性の割合を30%に引き上げる努力をするよう通達が出ていることを活用し、地元に帰って農業委員会議の中で声を上げていこうと盛り上がりました。

農業というのは関わりたくてもそう簡単に身近にあるわけではありません。
私は子どもの頃、祖父の農作業に連れられて段々畑で遊んだり、一緒にししとうのパック詰めをしたことや農業を学んだ経験から、農業に関わりたいという思いはあっても条件がないという中で過ごしてきました。今、農業委員をやる中でこういった女性農業者の皆さんに出会えたことで、今後やりたいことややらなければならないことがこれまでよりも自分の中で明確になった気がしています。

今日いただいたそのエネルギーを力に、茨木での農業の発展に力を尽くしたいと思います。


2015年11月23日月曜日

知事選で寄せられた声を、これからに活かします

 府知事選挙が終わりました。
維新政治を終わらせようと同じ思いで取り組んできたみなさん、お疲れさまでした。ご支援いただいたみなさんの期待に応える結果とならなかったことに、私自身も残念でなりません。
しかし今回の選挙は新たな共同を作るという新しい形での選挙戦でした。その先頭に立って奮闘された候補者がいたからこその選挙戦ができたことも感慨深く振り返っています。

私はこの知事選挙で、自分の生活実感から考えて今の府政を続けさせても良いのかを考えていただく良い機会だと思い、発信も訴えもしてきました。負けたとはいえ、その思いが伝わらずに負けたのではないことは選挙戦を通じて寄せられた声から実感しています。

「ゲリラ豪雨が降れば氾濫危険水域に達する恐れのある川の浚渫は必要だと思う」
「府道なのに病院に行くにも歩道がなく危険を感じながら通院しなくてはならない」
府に要望していかなくてはならないことも教えていただきました。
政治を担う者として、選挙の勝ち負けに関わらずみなさんの思いを実現していかなくてはと感じています。

引き続き住民の声を届ける活動に力を尽くしてまいります。
みなさんのご支援もお願いいたします。

2015年11月19日木曜日

12月議会の議案説明がありました

 12月議会の提出予定案件は、議案が17件、報告事項が3件、その他最終本会議に提案される予定の議案が1件です。

11月〜12月にかけてみなさんのお手元に届くマイナンバーに関する条例の制定や改正が一番多く、他には
 忍頂寺スポーツ公園の指定管理者の指定
 7月に発生した台風11号で被災した農地の復旧工事の予算
 彩都中部地域の名称を「彩都あかね」とすること
 立命館とイオンを結ぶJR線路の下を通る道路工事業者の選定
 千提寺菱ヶ谷遺跡整備用地の購入
などがあります。

 9月議会で否決された大阪大学への寄附講座は、市長としては何としても議会承認を取りつけたい議案として、11月に臨時議会の開催も検討していましたが「今のままでは議員の皆さんの同意が得られない」とのことで、11月臨時議会は開催されず12月にも提案できない状況となっています。
しかし市長は諦めずに検討を重ねており、市民のみなさんの寄附講座に対するご意見は引き続き市へと上げていただく必要があります。

12月議会は3日4日と本会議が開催される予定となっております。
補正予算に対する質疑時間は1人10分しかありませんが、市民の願いが届けられるよう準備を進めていかなければと考えています。

傍聴にもぜひお越しください。

2015年11月7日土曜日

国際交流は平和への道


本日は『海外の映画から見る日本の戦争〜心に国境を持たない人へ...』というタイトルで、抗日映画論の第一人者である永田喜嗣さんのお話を伺いました。

日本で一般的に公開されている、あるいは国内で製作される戦争映画は、日本の被害や美談は描いていても加害を描いていないという話を、スターウォーズやゴジラ、アナ雪にも触れながらわかりやすくお話ししてくださった後に、海外で戦争映画はどのように描かれているのか、日本で公開されていない映画の一部分を使って説明してくださいました。
加害に触れていくつかの映像を見せていただきましたが、戦争というのは加害があるからこそ被害もあるという認識を新たにしました。

 《加害》というのは、まさに武力行使そのものです。
武器を持てばそれを使い、その犠牲となる人もいるのが戦争です。
話を聞きながら、
 《加害》=武力行使=戦争法(安保法制)で日本が進もうとしている道
この構図がはっきりとつかめて恐ろしくなりました。
どんな理由をつけようと、武器を持つということは戦争をするということです。
日本国憲法が「再び戦争の惨禍が起こることのないやうに」と書いているのは、他国にはなく尊いもので、言葉だけに終わらせるべきものではないと強く思いました。

 もう一つ印象に残ったのは、永田さんが以前、国際交流に関する仕事をしていた経験から、国際交流というのは戦争をしないため(なくすため)に行っているんだと話されていたことです。
確かに姉妹都市などで行っている交流は、お互いの自治体のことを知り合いながら、持っていないものについても学ぶことで、理解を深め合い争いとは無縁の関係になります。
こんな風に私たちの身近でも平和な世界を目指した取組みが、意識するかしないにかかわらず行われていることに気づかされました。
お互いのことを知ろうと思えば、平和だからこそ知り合える。これが武器を持ってしまうとできなくなる。私たちはこのことを胸に刻み一人一人が平和な世界を作る構成員としての自覚を持つことが必要だと感じました。

そのために武器を持たない選択というのは、今世界から求められているのではないでしょうか。



 今回の取組みは、木本市長が橋下大阪市長の慰安婦発言は「正しかった」と述べたことから始まりました。呼びかけ人のみなさんは戦後70年の今年、夏の戦争と平和展に続き今回と、戦争の事実をきちんと知ることのできる取組みを続けてこられました。このように一致点で個人や団体が共同して取組むことで、政治を変える大きな力にできるよう、私も引き続き協力していきたいと思います。


2015年11月5日木曜日

知事選挙が始まります

昨日は府民の願いが届く当たり前の府政を実現する知事選挙にしようと、選挙戦をがんばるための集会が開催されました。

日本共産党は、業者団体や婦人団体、労働組合など50を超える団体の皆さんとご一緒に、知事選挙をどのように闘うのかを決める確認団体を「明るい民主府政をつくる会」として結成し取組みを進めています。
今回の知事選挙は、自民党府議会議員の栗原貴子さんを自主的に支援して『維新政治を終わらせよう』という一点での共同を広げる選挙としてがんばります。
集会では、女性、業者、保育、教育などの各分野から、府政がこの8年間の維新政治でどれだけ悪くなっているのか、暮らしにくくなっている実態が紹介され、知事選挙でなんとしても府政を変えたい思いが語られました。

 私自身子育て中の親として、高校受験制度が毎年のようにコロコロ変わり、親だけでなく子供たちや学校関係者が振り回されている現状を目の当たりにしてきたことから「15の春は泣かせない」の言葉が、古いようで新鮮に感じられる状況を体験しました。大阪では小中学校での暴力件数も増えており、学校が子供たちにとって安心して過ごせる場所になっていないことは明らかです。
「子供たちに安心して学べる教育環境を手渡したい」
そう思えてなりません。
生活相談地域では、大雨が降れば氾濫の危険を心配せざるを得なくなっている安威川の現状は、維新府政となってから安威川ダム建設工事を着工したこと、河川改修計画が変えられ予算を削減したことで浚渫工事が行われないことに原因があることがはっきりとしています。
今、府民のみなさんが「安心して暮らしたい」と望む声は8年前や4年前より強まっているのではないでしょうか。

今回の知事選挙、維新政治を終わらせることが、暮らしを良くすることにつながり、その絶好のチャンスであることを語り広げたいと思います。



 さてさて...この間ブログの更新ができずにいました。
何故できないのか?その原因を見つけて次の対策ができるまで時間がかかってしまいましたが、やっと日々の思いや活動の様子をお伝えする手段を確立しました。何せこういったことは素人ですので、みなさんに求められているもの、満足していただける発信ができるところまではいきませんが、自分なりに苦労や工夫もしながら進めていきたいと思います。ぜひ感想やご意見もお気軽にお寄せください。
これまでのホームページでの更新でいただいた要望は取り入れてみたつもりですが、読んでいただくみなさんとの交流を大切にしながら、工夫を重ねていきたいと思います。

  これからもよろしくお願いいたします。