2015年12月10日木曜日

市民の願いを反映した保育行政に

 本会議では保育行政についても4点にわたって取り上げました。

①庄保育園の移転について
 茨木市では待機児童解消のため、既存施設の建替などを行い定員増を図っています。
庄保育園は現在の場所では定員を増やすだけの建替はできず、場所を移転する計画を打ち出していました。予定では来年10月開園予定で、安威川と斎場の間にある市有地への移転を検討していました。その進捗状況の確認と保護者への影響について質疑を行いました。
私が懸念していたのは、10月という年度途中での移転についてです。川を挟んでの移転は毎日送り迎えをしなければならない保護者にとっても大変な負担となります。保護者への説明で出された意見を聞くと、私の心配していた声もありました。こういった保護者の声を受けて、保育園側は移転を2017(平成29)年4月に変更することを決めたそうです。
ただ、安威川の東側からは保育園が一つなくなることになります。この地域はJR総持寺駅の開駅に向けて、マンションも建設されており、子育て世帯がさらに増えることになります。そういった特性を考慮し、現在の庄保育園の場所は公的保育施設として引き続き使用する方向での検討を行うよう求めました。
市民のみなさんのご意見も積極的に市へ届けてください。

②官学連携による人材確保について
 保育制度が大きく変わっていく中で、保育施設の形態も多様化していきます。市の方針では、今後は認定子ども園での拡充を計画しており、保育施設で働くみなさんには、保育士資格だけでなく幼稚園教諭の免許も必要となります。働きながら資格取得の時間を作ることは本当に大変な上に、通う場所が堺市や京都など遠くまで行く負担は相当なものです。
幸い茨木市にはこういった点で連携できる大学があります。資格取得と仕事を両立できるよう、市が積極的に働きかけてはどうかと提案しました。

③保育士の確保策について
 この問題は9月議会で質疑を行ったのですが、時間が足りず、もう少し議論をしておきたいと思い取り上げました。
9月の時点で臨時保育士は6人も欠員が出ていました。臨時保育士を募集しても集まらない中、現時点ではどのように変化したのか伺いました。結果は2名の欠員でした。
これに対し市は全国的な保育士不足が原因と責任転嫁に終始しました。
しかし正規保育士の採用試験には、去年が46人、一昨年が101人も応募しています。働く側は正規雇用を求めているのだから、安定した雇用での保育士確保を行うよう求めました。

④学童保育指導員の確保策について
 今年は学童指導員の雇用形態が任期付短時間職員となって6年目の年です。3年任期の雇用制度となっているため、採用試験を行う年となります。
日本共産党はこれまで、学童保育指導員は経験を積み重ねることにより保育の質を向上させることができることを取り上げてきており、経験を重視した採用制度に改めるよう求めてきました。こういった立場から、今年の試験では変更点があるのか確認したところ、現在任期付職員として働いている指導員はすでに一般教養などの知識を有していると判断し、1次試験を免除する変更を行ったことが明らかとなりました。
これまで訴え続けてきたことが実を結んだ結果を歓迎するとともに、引き続き改善に取り組む決意を新たにした質疑となりました。

 補正予算質疑は10分間しかありませんが、審議会と保育行政の2点で改善点や成果の見える質疑ができました。取り組む課題はたくさんありますが、市民のみなさんの思いをつなげ市政に活かせる質疑に全力を挙げてまいります。