6月9日から6月議会が始まりました。
初日に補正予算が提案され、即日採決されました。提案された内容は、「子育て世帯への生活支援特別給付金」「2022年度新たな非課税世帯に対する臨時特別給付金」(以上2つは前号の市政報告で内容をお知らせしました)と、「小学校給食費の無償化(1学期分)」「ウクライナ避難民への生活支援金の支給」の4項目のみでした。
日本共産党は物価高騰の影響がすべての市民に押し寄せている中、暮らしを支える施策が必要ではないかと「水道・下水道料金の基本料金免除(2か月分)」を提案しました。
現在起こっている物価高騰は、ウクライナ侵略などの国際情勢によるものだけでなく、アベノミクスの異次元の金融緩和が異常な円安を招いたことによるものです。加えて、労働法制の規制緩和で非正規が4割近くに増えて「賃金が上がらない国」になり、社会保障の連続削減によりこの10年間で公的年金が6.7%も減らされるなど、弱肉強食の新自由主義のもとで、どの世代の生活にも大きく影響を与えています。
みずほリサーチ&テクノロジーズの推計によると、年間所得300万円未満の世帯で消費税が5%から8%に増税された時と同様の負担率があると試算されています。総務省の家計調査によると、低所得世帯では家計の出費は4%も上昇しており、年収比でみると消費税を5%引き上げたのと同程度の負担増になっています。
これらのことから物価高騰の影響は、市が補正予算で提案した子育て世帯や非課税世帯に一時的な給付金を実施することにとどめるのではなく、全市民が使える負担軽減策が必要だと、補正予算の質疑で訴えました。
さらに今後に使える国からの交付金を7億円も取り置いているので、物価高騰対策は9月議会を待たずに臨時議会を開いてでも実施するよう求めました。
茨木市は「必要となる施策を切れ目なく講じてきておりますので、今後も物価高騰や社会情勢を見極めつつ、局面に対応した施策を適切な時期に検討してまいります」と答えており、今が大変だという実態を全くつかんでいないのだとびっくりしました。
質問の最後に、市がつかんでいない物価高騰に対する影響をしっかり調査しつかんでほしいと要望しました。
具体的には「原油高騰の影響を受ける小規模事業者」や「送迎を行う福祉施設」の実態をつかむこと、また就学援助制度が持ち家か借家かで基準を分けている状態を同じ基準にするなどの改善策を提案しました。