2020年7月11日土曜日

これが憲法を守った政治?

コロナ対策を議論する中で「これっていつの時代の話?」と感じたことが2つありました。

①国民健康保険
 新型コロナウイルス感染症を疑い、発熱などで仕事を休んで感染拡大防止対策を取られた方は、PCR検査を受けなくても、陽性判定でなくても傷病手当金支給申請ができます。
 茨木市では国民健康保険の方も傷病手当金が活用できるようにと条例改正を行いましたが、その時の質疑で改めて、国民健康保険法が世帯単位を原則としていることで、傷病手当金の申請も休んだ本人よりも世帯主が申請することが義務付けられている問題につきあたりました。

 普通に考えれば傷病手当は病気を患った本人に対する制度であるはずです。
 こんな普通のことが普通に行えないことに驚きました。

②特別定額給付金
 1人10万円の支給にあたって、DV被害者や虐待児への給付をどうするかという議論があり、特別に手続きができるようになりました。それ以外の方は申請書が世帯主に届き、世帯主に申請権がありました。
 世帯主の口座に振り込まれた後、個人給付のはずが個人にいきわたらない事態が起こっていること、配偶者間でその使途が話し合われず納得がいかない意見など、ネット上でも書き込まれていました。
 逆に世帯主は給付不要の意思を示しても、残る世帯員の分を受け取らなければならない矛盾も起こっています。

 茨木市の特別定額給付金は、7月6日時点で97%の方が申請を済ませ、88%の給付が完了しています。

 日本国憲法は第13条で「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と明記されています。
 この一連の出来事は「個人として尊重されているといえるのか?」考えさせられたコロナ禍でした。