日本共産党は『学校再開にあたっての緊急提言』を発表し、コロナウイルス感染症から子どもたちを守り教職員にも安心して仕事をしてもらうための具体的な提案を行っています。
国会でも志位委員長が「子どもたちに少人数学級をプレゼントしよう」と、教職員の10万人増員の提案を行っています。
6月議会では、代表質問から本会議~委員会での質問と一貫して、緊急事態宣言が解除され本格再開に向けて始まっている学校教育について取り上げました。
『詰め込み教育やめて!』
学年の締めくくりと、新たな学年のスタートという大事な時期の3カ月もの休校は、学力面だけでなく心身の面でも子どもたちに深刻な影響を与えています。これから年度末までの日程が限られる中、教育課程の精選などを行い、子どもの実態に寄り添い進める学習指導や学校運営が必要であることを訴えました。
しかし学習指導要領で決められていることを短時間授業や7時間授業にして詰め込むことが「学びの時間を保障することになる」というのが教育委員会の答えです。
子どもたちからは分散登校の時点ですでに「塾に行っていないと授業についていけなかった」などの悲鳴が上がっています。
わからない授業を座り続ける辛さを問うても「理解が難しい児童にとっては時間の確保が学習保障」という答弁に終始しました。
『市独自ででも教員増を』
茨木市では「一人も見捨てない教育」を掲げ、授業中や放課後の学習支援や学校図書室を休み時間や放課後に開室するためのスクールサポーターを、各小中学校3~7名配置しています。
コロナ対策では蜜を避けることが重要で、少人数学級編成ができないとしても、授業だけでも少人数で行うための指導にスクールサポーターを活用できないか確認したところ、分割授業をするための人材としては活用できないことがわかりました。
長期休校で学力格差が広がっている中、理解度に分けて授業を行うことは大切です。茨木市独自ででもそのための教職員を雇うことを求めました。
この質疑の中で、これまでできないと言い続けていた35人学級が今年度、加配教員を活用して行える国からの通知があり、7校で実施されている前向きな変化が示されました。
『身体的距離は確保されている?』
文科省は学校再開にあたってのマニュアルの中で、教室の机の間隔を、感染レベルに応じて1m~2m開けるよう基準を示しています。
これが茨木の教室ではどうなのか確認したところ、市内の山間部を除く小中学校のクラスで最小人数(20人)の場合1.5m、最大人数(45人)の場合で0.8mと答えました。ちなみに40人の教室では0.95~1mの間隔だそうです。
40人でも文科省の示す基準を守れているとは言えない中で、41人以上の教室は市内に16教室もあることがわかりました。
身体的距離を確保することは、コロナ対策になるだけでなく、冬のインフルエンザ流行期における学級閉鎖を減らし、長期休校の影響を最小限に抑え、安定した学校運営ができる道だと訴えました。