9月議会は昨年度の決算を審査する議会でもあるため、決算に関する資料も配布されましたが、すべての会計において黒字であり、一般会計では11.8億円の黒字の半分を財政調整基金という積立にまわすことになっており、基金の総額は史上最高の85億円に達します。
これが市民の家計として考えた時に、コロナがあり物価高騰が起こっている中で、預金が増え裕福になっている世帯があるでしょうか?
市民生活をかえりみず、黒字を出すことを基本にした財政運営方針を掲げているおかげで、コロナでも物価高騰でも他市と比べて施策が少ないと感じる声が日本共産党にはこれまでたくさん寄せられており、その結果が茨木市だけが「肥え太る」現象として現れています。
粛々と提案された議案の審査を行うだけでなく、市民に必要な施策をしっかり行う市政に変えるための取組みが9月議会では必要だと考え、市長・副市長と9月議会に向けた懇談を行う機会に要望書を提出することにしました。
9月議会では要望した内容についても質疑する予定です。3日と4日の本会議はぜひ傍聴にお越しください。本会議はインターネット中継も行っていますので、ぜひそちらもご利用ください。
2024年8月26日
茨木市長 福岡洋一殿
昨年度の黒字を活用した補正予算編成を求める要望書
日本共産党茨木市会議員団
大阪府の消費者物価指数は30ヶ月連続で上昇しており、大阪府は全国平均と比較しても突出して住民が暮らしにくい状況が続いている。一番身近な基礎自治体として、今こそ市民の暮らしを支える施策を行うことが求められている時はないが、先日説明が行われた9月議会に提出予定の案件には、専決処分した以外の補正予算の提案はなく、市民の暮らしの困りごとに応える行政運営が行われているとは言い難い。昨年度の決算は11億円も黒字であることが説明されたが、その一部を今年度の物価高騰対策や市民生活を支える手立てに活用することを求め、以下の点について要望する。
記
1、物価高騰対策として商品券事業や水道下水道料金の軽減など、市民生活を支える手段を早急に実行すること。
2、日本人の主食である米の入手が茨木市内でも困難になっている。特に低所得世帯の実態を調査し、必要な世帯の主食が確保される手立てを実施すること。
3、米不足については国内全体で生産高よりも消費量が上回っている状態が原因である。市として市内の需要と供給について調査し、現在休耕している水田の活用など、農業者と協力し来年度以降の主食確保に責任を持って取り組むこと。
4、感染症対策として、新型コロナウイルスワクチンの高齢者や重症化リスクのある方、障害者に対する接種費用補助を行うとともに、インフルエンザワクチンについては子どもを含めた接種費用助成を実施すること。
5、新型コロナウイルス感染症に対する検査や治療が高額で必要な方が利用できない現実がある。命の危険を伴う感染症の感染拡大防止策として、検査費用の補助や治療薬に対する補助など、命を守る取り組みを実施すること。
6、茨木市内を走るバス会社がすべて運賃値上げを予定している。バスは市民にとって欠かせない公共交通であり、値上げにより利用できない事態を防ぐ観点から、値上げ分の補助を茨木市独自で実施すること。
以上