2024年9月4日水曜日

自民党総裁選に思うこと

 岸田首相が任期満了で自民党総裁をおりると表明した事で、にわかに報道は総裁選一色になりました。

*国民世論が追い込んだ退陣

岸田首相を退陣に追い込んだのは、何といっても国民の世論です。

「異次元の子育て支援」と言いながらそのための財源は働く世代が払う社会保険料に上乗せしてまかなう事、物価高騰の中でこれまで支援してきた電気代など光熱費に対する支援を打切り電気代などが高騰している事など、あげればきりがなく、国民の暮らしを顧みない自民党政治が愛想を尽かされている状況は、世論調査が行われる度に支持率低下を招き、自民党支持率は過去最低を更新しました。

さらに先週掲載した裏金問題で詳しくお知らせしましたが、金券腐敗・お金の問題に何の解決策も示さず、自分自身もパーティを開催すると会費を集めておきながら「延期」しただけで集めたお金は返さないなど、お金の問題を解決できない人物であるということが明らかになったことも大きな要因です。

「もう自民党に政治を任せていられない」という国民の怒りが、岸田首相に「身を引くことでけじめをつけ総裁選に向かっていきたい」と言わざるを得ない状況に追い込み、これ以上続けさせる事を許しませんでした。

*人物が変わったところで…

自民党総裁選には、これまでにも挑戦した方をはじめさまざまな国会議員が名乗りをあげています。

朝日新聞が824日と25日の両日に実施した世論調査では「新総裁は派閥の裏金問題の実態解明を進めるべきだと思うか」との問いに「進めるべきだ」が70%を占めました。

こういった世論を反映して、河野太郎デジタル相は「不記載になってしまった金額を返還することで、けじめとして前へ進んでいきたい」ど語りました。しかし河野氏の主張する返還先はパーティ券購入者ではなく国庫となっており、関係のない国は返還先にはならず思いつきの発言だと言わざるを得ません。また石破茂元幹事長は「公認するにふさわしいかどうか、徹底的に議論すべきだ」と立候補表明に際して語りましたが、2日後にテレビ番組に出演した際には「権限を持っているのは、自民党は選挙対策委員会だ」と前言撤回する発言を行っています。

これらの報道からわかるのは、国民から一番不信をかっている裏金問題について、真っ向から取組むと表明する人物が誰一人いないことです。結局は「自民党ではお金の問題は解決できない」という事です。誰が自民党総裁になっても「アメリカ言いなりで従属国的な政治」「裏金をくれる大企業や富裕層を優遇する政治」は変わりません。

*日本共産党と一緒に政治を変えよう

日本共産党は今年7月、創立102年目を迎えました。102年間、裏金や金券腐敗とは無縁な日本で唯一の政党です。お金をくれる相手の言う事を聞いたり相手の顔色なんか見る必要はなく、国民・有権者一人ひとりの声をまっすぐ政治の場に届ける事ができます。

今、日本の政治に必要なのは、自民党総裁が誰になるかではなく、自民党政治を終わらせる大改革です。

「アメリカから武器をローンで爆買い」する政治ではなく「最低賃金を引き上げ国民の懐を温める」こと、「庶民に重い消費税負担の一方で大企業には減税の大盤振る舞い」より「消費税を引下げ世界のどこでもやっている応能負担の税制で所得のある人がしっかり税金を払う」政治に切り替えることが大事なんじゃないでしょうか。こんな政策を掲げる日本共産党とご一緒に政治を変えましょう。