2024年10月10日木曜日

夢洲万博~すべてはIRカジノのため

 来年4月に開幕を予定している大阪夢洲での万国博覧会。

  万博開催という国策はIRカジノ事業のために行われていること、知ってはりましたか?

*IRって何?

IRとは、「カジノを中心とする統合型リゾート」のことで、世界ではアメリカのラスベガスや韓国の済州島が有名です。どちらもギャンブルに興じて持ち金を使い果たし乗ってきた車まで売り払ってまでギャンブルを続けるなど、周辺は貸金業や質屋が立ち並び健全なまちの状況とは言えないということは、アメリカや韓国のドラマを見た時に流れる状況から感じています。

日本では政府が認可して整備をすることで公営ギャンブル場を作ることを、菅政権が維新の会とともに進めました。夢洲での開業は2030年秋頃の予定としています。

*万博と何の関係が?

国が公営ギャンブル場を作ることを認可した夢洲はもともと産業廃棄物処理場として廃棄物を埋め立てるために作られた人口島です。陸路は道路1本のみであり、ここにギャンブルを中心にした観光客を呼ぼうと思えばさまざまなインフラ整備が必要になります。そこで目をつけられたのが万博開催です。

万博という国をあげた事業の来場者確保のために、新幹線や高速など、大阪だけでなく日本全国でハード整備が進められています。茨木市でも府の下水道施設の更新も「万博関連予算」が使われています。

*人が安全に過ごせる場所ではない夢洲

 もともと、産業廃棄物を埋め立てるための島ですから、有毒ガスなどが常時発生しています。本来産業廃棄物処理場の跡地を活用する場合、有害物質の発生などについて長期間観察を続け安全が確認されてから利用するものなのですが、夢洲は今も産業廃棄物を処分しながら万博の整備が行われています。そして起こるべくして起きたメタンガスによる爆発事故(今年3月)。日本共産党は市民団体のみなさんと調査を行いました。

 ガス爆発事故が起こった場所は、子どもたちが遠足で行った場合に利用するトイレの中。そしてメタンガスが一番発生している場所の上はこれから迎賓館を建てる場所、という危険極まりない場所に世界の来賓や子どもたちを呼び込もうとしていることが明らかになりました。

 事故の場合だけでなく津波などの自然災害に対する避難計画なども立てずに進められており、「命輝く」趣旨の万博で、命を危険にさらされる状態だということを、この間日本共産党は明らかにしています。

*今国がやるべきは?

こんな未来のない場所に多額の国民の税金をつぎ込むことはやめ、今年2度の災害に見舞われながら、いまだに復興もままならない能登にこそ人力も財力も使うべきだと日本共産党は考えます。

万博をやるなら私たちのすぐそば昭和の時代(私は生まれてませんが)に開催した場所、吹田の万博公園の活用など他にいくらでも方法があります。

カジノもコロナを経てネットカジノが主流になっています。大切なのはもともと産業廃棄物処理場として活用していた場所は本来の目的に沿って有効活用されることだと日本共産党は考えます。