9月に入り少しずつ店頭に並び始めたお米。8月はスーパーからお米がなくなり、多くの方が驚き困ったのではないでしょうか。我が家もちょうどお米を切らし、何カ所かお店を回ったものも見つからず、ちょうど箕面市長・市議会議員選挙の支援で連日一緒だったコメ農家の能勢町会議員にお願いし主食を確保することができました。
*農業を大事にしない政治が一番の原因
日本は主食が米なのに「米作って飯食えねえ」のが稲作農家の現状です。農業は人が生きていくうえで絶対に必要になる分野ですが、自公政権はこの部分をおろそかにし、田んぼを維持することよりも作らないことに補助を出していた時代がありました。こんな未来の見えない農政で後継ぎが育つわけがなく、零細な小規模農家は農業が続けられず耕作放棄地が増えていきました。国が農業のためにやっている政治は、大規模化することに補助を出すなど、大企業優遇と同じで大きなところだけが生き残れる取組みです。
これにより日本の農業人口は、2000年に240万人だったのが2024年には111万人に大幅に減りました。
*国民の食に対する責任も放棄
自公政権は農家を大事にしないだけでなく、今年度から国民の食糧を確保する責任も放棄しました。これまで曲がりなりにも持っていた食料自給率の数値目標を掲げることをやめたのです。
食料自給率とは、国内の食料供給に対する国内生産の割合を示す指標です。国内で消費する食糧生産に国が責任を持つということは、憲法で書かれた生存権を保障する上でも大切な観点です。農林水産省のホームページでは「日本の食料自給率は、長期的に減少傾向で推移しており、先進国中最低水準となっています」と明記されています。
この事態が何を生み出しているか?日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で見ると、栄養不足人口が2020年~2022年の平均で全人口の3.2%と、38カ国中2番目に重度の食料危機の状態にあることが指摘されています。
食糧自給率の数値目標は、私たちの口にする食糧に責任を持つかどうかに大きく関わる数字なのです。
*農業も食料も守る政治に大きく転換させよう
日本共産党はすでに半年も前から国会で、今回の事態を予測し回避させる対策について取り上げています。その頃の国会で決まったことと言えば、日本が緊急事態におちいった場合には「さつまいもを植えることを国が命令できる」…まさに戦前回帰。戦争前夜の日本の政治そのままでびっくりしました。
今、必要なのは「価格保障や所得補償など手厚い農業支援策の実施」であり、消費量+備蓄分の生産を国の責任で確保することです。災害が発生し多少の買い占めが起こっても、余裕をもって主食を国民に提供できる農政に変えることが大切です。そのためには主食のコメを安定的に供給できない自民党にこの国を任せられないことは確実で、抜本的な転換が必要です。
*国政だけでなく地方政治でも対策求める
今回の事態を受けて心配になったのは、生活保護など低所得世帯のみなさんは、すでに物価高騰の中それに見合って収入が上がっていない上に、食料品を購入するのに苦労をされており、それに輪をかけて主食を手に入れるのに困らなければならない事態が発生するのではないかということでした。
日本共産党市会議員団として、市長に対して「低所得世帯がきちんと主食を確保できているのか、実態調査を行い必要な手立てを行うこと」を求める要望書を提出しています。