2020年8月17日月曜日

登校選択制・オンライン授業配信・こう考えます

  先日、登校選択制の導入を望む保護者の方から、考えを聞かせてほしいと問合せがありました。その際にお答えした内容を加筆・編集し掲載します。

 ぜひみなさんのお考えもお聞かせください。

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 緊急事態宣言の休校中に取組んだ、課題の提供や授業配信は多くの課題を残し、学力格差をこれまでよりもさらに広げる結果になりました。

このことから、授業をライブ配信するだけでは学力保障にはならないと考えます。

 教室で行われる授業は、教員が目の前の子どもがどう理解しているか肌で感じながら進めていると考えます。みなと同じものを学びたいということであれば、その単元をオンラインで学ぶ子どものために作られた教材で学習する方がより丁寧なのではないかとも感じます。

 学校が再開と同時に、これまでできなかった授業分を詰め込む学校運営が行われており、教職員はさらに学校施設の消毒作業も毎日の仕事になり多忙極まりないのが現状です。

 今、一番大切なのは、子どもも教職員も保護者も、安心して通える学校環境を整えることだと感じています。

 ソーシャルディスタンスを保てるよう、一クラス20人以下学級にすること、消毒作業は教員負担にせず別に人材を配置すること、ここまですれば担任が全ての子どもに目が行き届き、学校に行かない選択をする子どもにもきちんとした対処ができると思います。

 日本小児科学会が「小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状」を発表されていますが、休校で制限される生活が子どもに与える影響の大きさを指摘しています。

 子どもは人との触れ合いの中で成長します。私は子どもが人として健全に発達する機会を何よりも保障したいと考えています。

 そのためには地域での感染状況の実態を正確に把握する体制を整えることも必要です。そうしてこそ、これ以上感染を拡げない防疫の観点での対策が行えます。

 それ以前に、学校が国の言う蜜対策の外に置かれている現状を早急に改善したいです。

 学校に行かない選択をされる家庭の子どもも、そう選択をしたくても保護者の仕事などでかなわない家庭の子どもも、教育に対する機会を均等に保障することが行政がやるべき仕事です。

 どの選択をしても、子どもが人として育つための学びの機会を、一人一人に行き届いた教育環境で保障するこが何より大切だと考えます。

 そのために、私のできることを全力で取り組みます。